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近年わが国は余暇時間の増大と共に急激にスポーツ、レジャー志向が高まってまいりました。その中で21世紀のスポーツとして注目されているのが「ダーツ競技」です。
ダーツ競技は健康な体と豊かな心を育むスポーツとして親しまれてきました。
ダーツ競技は年齢、性別に関係なく誰でも手軽にプレーできます。この競技は技術だけでなく身体の総合的なコントロール、集中力の持続が肝心です。またダーツ競技自体が心のバランス感覚を養うといった奥深いものを持っています。
この競技は情操教育の一環として学校教育で行う事の出来る「教育スポーツ」、心身の健全育成を目指した「競技スポーツ」、高齢化社会へ向かっての「生涯スポーツ」として文部科学省及び厚生労働省はもとより日本のスポーツでは新しい息吹を吹き起こすものとして注目を集めています。
F-FLIGHT−ダーツの歴史−
ダーツの起源は、いまから500年以上も昔のこと、バラ戦争(1455年)の戦場に駆り出されたイギリス軍兵士たちが考えた出し、戦いの余暇に武器であった弓矢を使って特定の的を目がけて矢を射り、腕を競い合ったのがルーツとされています。
その後、この武器である矢を短く切り、弓を使わずに矢(ダーツ)だけを素手で投げ合う競技へとかわり、的(ボード)も初めは空になったワインの樽座を使ってゲームを楽しんだと伝えられています。
次いでその的は、大木を厚く輪切りにしたものに変化し適度に刻まれた天然の年輪を活用することにより、採点方法と標的狙いのテクニックの面白さを見つけ出したようです。さらにこの的が使い込まれていくうちに自然乾燥し、表面に何本もの放射状の亀裂が入ることを利用して、採点はいっそう複雑化するようになりました。
そして1896年、英国人ブライアン・ガムリン氏によって、的に点数区分をつける方法が考案されて、今のボードの原型が出来上がり、現在の競技ルールへと確立されてきたものです。最初は戦場の原野で競われたこの競技も、イギリスの冬の厳しい寒さから、次第に屋内へと移され、暖かい暖炉のそばで家族や友人、知己と楽しみながら腕を競い合うようになり、屋内スポーツ、ファミリースポーツとして発展し、現在に至っているものです。
こうして発生、発展してきたダーツ競技は、イギリス人の間に広く深く普及浸透し、第一次世界大戦前には数多くのクラブやチームが結成され、1924年 Licensed Victallers Association によって National Darts Association (N.D.A) が設立されました。
1927 - 28年シーズンでオール・ロンドン・トーナメントが行われ、1010人の競技者の中から Sammy Stone が優勝。この大会は、第二次世界大戦で中断しましたが、1947年以降現在も世界のビッグ・トーナメントとして開催されています。
戦時中中止されていたニューズ・オブ・ザ・ワールド・チャンピョンシップが1947年 - 48年シーズンに復活。この時、イングランドとウェールズをカバーするトーナメントは1つにまとめられました。戦後ダーツは、手軽な娯楽として人気を高め、戦後10年はプロ及びセミプロの到来となり、この当時の2大プレーヤーとしてジム・パイクとジョー・ヒチコックがいます。2人は、ダーツの早投げ記録など、多くの記録やエピソードを持っています。そして1970年代後半においてはダーツは、国際スポーツとなりジョン・ロウ、エリック・ブリストル、ライトン・リース、ジャッキー・ウィルソン等のスターを誕生させました。
1974年に第一回ワールドマスターズが、英国で初めてのプロのプレーヤーとしてアラン・エバンス、アラン・グフジュ−が誕生し、新しい時代が始まりました。
1976年、世界ダーツ連盟 World Darts Federation (W.D.F) がロンドンで設立され1977年、日本もこの世界ダーツ連盟に加盟しました。
F-FLIGHT−スポーツとしての位置づけ−
ダーツは、教育スポーツとして、メンタルな標的競技、情操教育の一環として中・高等学校でも取り上げられ始めました。運動機能として、自律神経の強化、大脳皮質に対する刺激、集中力、持続力増強、計算機能力向上に加え、マナー、しつけが身につくなど、青少年に立った幅広い機能向上と効用があります。
また、ダーツは、高齢化社会の生涯スポーツとして、運動量は決して多くないため、幼児から老人まで気軽に楽しめ、青年にとってはストレスの解消、障害のある方にとっては身体機能の回復、リハビリテーションとして、回復効果や老人ボケ防止効果などがあります。
そして、コミュニケーションの手段として、レジャー・レクリエーション性のあるスポーツとして、多様化時代の余暇の使い方に役立っています。さらにダーツ競技は、心身の総合力を駆使して競技するため、ある一定期間のプラクティスを行い、競技会への参加、リーグ戦などを通し、能力向上を競い合い高めます。
これらの3つ(教育、生涯、競技)のスポーツ区分を、それぞれの立場から複合的に使いわけ、訓練、指導、体験学習していくことが肝要です。
標的競技として、ダーツはただ中心を狙うだけのものではありません。ボード(的)の円の中の1〜20までの扇状の面と、ダブル・トリプルと称する細い枠とセンターのブル、インブルと称する小さな円を加えると、実に62通りでの得点の違うスポットに自在に投げ込んでゲームを組み立て、競う競技です。ダーツは、3本1組のダーツ(矢)を用い、他の器具を使用せず体のコントロールで直接投げるため、技術だけでなく身体の総合的なコントロールと集中力の持続が必要なメンタルなスポーツです。
通常の競技と違い、減算方式をとっていますので計算力を必要とします。加えて、状況の変化に応じて投げる位置が変化して行くので、冷静な戦略をもった判断力が必要です。そして、性別、年齢、障がい者でもできる、ハンディキャップなしの競技に特徴があります。階級別でないので体形にあわせ、自分にあったなげかたや得点の取り方、戦い方をつかんでゆくことが重要でしょう。
高得点がとれるようになっても、誰もが一度ならずスランプに陥ります。“門戸は広く奥行きが深い”のもこのスポーツの特徴で、競技会に出られるようになって初めて本当の面白さが味わえます。相手との競い合いのなかで、行き詰まるような緊張と、攻防の千変万化により、ドラマが展開されます。毎試合、心身のバランスを揺さぶられ、なかなか思い通りにいかない攻防を体験し、それを乗り越えることによって上達してゆきます。たとえ容易に試合を進めていたとしても、一回の失敗が、後の展開を大きく阻んであり、高得点で立場が逆転したりと試合の行方は、実にスリリングです。
逆転に次ぐ逆転が起きやすく、駆け引きも自分に返ってくるので高度なテクニックが必要です。また、フィニッシュに向かう時のプレッシャーは、並ではありません。焦りや不安など、微妙な気持ちの変化が手元に出やすいぶんだけ、意識のコントロールが決め手になります。平常心を保つことが一番重要ですが、試合に勝つためには、イメージマネージメントの力も重要となってきます。
このようダーツは、見かけ静的さと比べて、燃えるような闘志でプレッシャーとの戦いを乗り越えて、持てる力を駆使し、自分のダーツができたときの、達成の喜びにつながる、体力、気力、汗、涙の感動のスポーツなのです。
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